触感ブックレコメンド
協力:仲谷正史(東京大学、『触楽入門』著者)

[ 記憶 ]

  • ぼくは物覚えが悪い -健忘症患者H・Mの生涯 スザンヌ・コーキン(訳:鍛原多惠子)/早川書房(2014)
    てんかん治療のために脳のある部位の切除手術を行い、それ以降のことを記憶することができなくなってしまった患者の物語です。
  • つくられる偽りの記憶 -あなたの思い出は本物か? 越智啓太/化学同人(2014)
    なぜ私たちの思い出は書き換えられるのか?記憶に関する最先端の研究をわかりやすく紹介している本です。

[ 身体観 ]

  • スーパーヒューマン誕生! ―人間はSFを超える 稲見昌彦 / NHK出版(2016)
    拡張する身体、サイボーグ化する身体、「人間拡張工学」の研究者が描き出す人間の身体の未来。身体の拡張は同時に人間の身体観の更新が必要になるでしょう。
  • ニューロマンサー ウィリアム・ギブスン(訳:黒丸尚) / 早川書房(1986)
    脳の神経を、コンピュータ端末を通して電脳空間に接続する。以後のバーチャル・リアリティ(VR)研究、サイエンスフィクション(SF)作品に大きな影響を与えた著作。
  • リハビリの夜 熊谷晋一郎 / 医学書院(2009)
    脳性まひを持つ著者が問う、“自己と他者との関係とは?”、“リハビリテーションとは?”、そして、“体の耽美な官能とは?”

[ 触覚的気配 ]

  • 写実画のすごい世界 月刊美術(編)/ 実業之日本社(2013)
    本物よりも本物っぽい、絵だとは思えない、ぞくっとした生々しさ、触感を感じる写実画が集められています。
  • 凹凸を楽しむ 東京「スリバチ」地形散歩 皆川典久/洋泉社(2012)
    足の裏で感じる歩き心地は街の触感といえます。街を歩きながら、東京の触感を感じてみましょう。

[ 記号・メディア ]

  • いきるためのメディア -知覚・環境・社会の改編に向けて 渡邊淳司(編著)、田中浩也、藤木淳、丸谷和史、坂倉杏介、ドミニク・チェン/春秋社(2010)
    日常に浸透する情報技術によって私たちの生活はどのように変化するでしょうか。6人の研究者が最前線の探究例から“未来”を描きます。
  • 岩波講座コミュニケーションの認知科学 第1巻 「言語と身体性」 今井むつみ(編著)、佐治伸郎(編著)、他10名/岩波書店(2014)
    人がどのように知覚や情動を記号と結びつけるのか、「記号接地問題」の本質に心理実験、計算モデル等、様々な方法論で迫ります。
  • 生命記号論 -宇宙の意味と表象 ジェスパー・ホフマイヤー(訳:松野孝一郎、高原美規)/青土社(1999)
    本書では、遺伝子が生命を生み出す過程をひとつの記号過程と捉え、自然と文化をひとつの「記号圏(semiosphere)」という概念から理解します。

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