- ● 現代メディア・イベント論 –パブリック・ビューイングからゲーム実況まで
編著:飯田豊、立石祥子、著:永井純一、加藤裕康、程遥、阿部純/勁草書房(2017)
モバイルメディアやネットワーク技術によってイベント(非日常の出来事)が遍在化・複数化している。では、そのような状況で、人と人とを接続する共同体験の場のあり方はどのように変化していくだろうか。
- ● メディオロジー入門 –「伝達作用」の諸相
レジス・ドブレ(監修:西垣通、訳:嶋崎正樹)/NTT出版(2000)
メディアのlogy(学)に向けて。ドブレは、メディアが持つ時間的な伝達作用(“トランスミッション”)に注目し、それを徹底的に記述することで、社会の様態を明らかにすることを試みた。グーテンベルクの印刷術が無ければ、ルターの宗教改革は存在しなかったのである。
- ● なぜメディア研究か –経験・テクスト・他者
ロジャー・シルバーストーン(訳:吉見俊哉、伊藤守、土橋臣吾)/せりか書房(2003)
原題は“Why Study the Media?”。日常生活へ浸透したメディアの意味を問いかける、メディア論の教科書的著作である。テクノロジーによってメディアが身近になればなるほど、私たちはそれを批判的に理解する能力(リテラシー)が必要になる。
- ● デジタルウィズダムの時代へ –若者とデジタルメディアのエンゲージメント
高橋利枝/新曜社(2016)
若者とメディアの関係を、オーディエンスの能動/受動性という二項対立ではなく、「オーディエンス・エンゲージメント」という中動的な立場から、複雑系の理論的枠組みに依拠しつつ読み解く。