学校のカリキュラム全体でウェルビーイングの学びを進める
2025.10.31/品川区立品川学園
学びのグランドデザインにウェルビーイングを取り入れる
品川区の「しながわウェルビーイング教育」の特別推進校である品川学園では、学校教育全体のグランドデザインをウェルビーイングの視点から設計することを推進しています。9年間の小中一貫教育を行う品川学園では、主に市民科[※1]の授業において、1年生から9年生のすべてのカリキュラムをウェルビーイングの視点で整理し直すことに取り組んでいます。
そんな中、2025年10月31日には、ウェルビーイングを取り入れた公開授業が実施されました。3年生で行われた市民科の授業では、11月に行われる光椋祭(運動会)に向けた目標設定を「わたしたちのウェルビーイングカード」を使って行い、児童同士や周囲の大人と共有する活動が行われました。8年生では、「ウェルビーイングなハンドボール」をテーマに、個人やチームの活動の振り返りを工夫した体育科の授業が行われました(写真1)。後期課程特別支援学級では、紅葉祭(合唱コンクール)を振り返りつつ、自分のよいところと友達のよいところを挙げて、自己肯定感を育む「みんなちがってみんないい」をテーマにした授業が行われました。どの授業も、子どもたちがウェルビーイングに関する意見や考えを積極的に伝え合う姿が印象的でした。
授業終了後には、品川学園の教職員と、公開授業の見学に集まった品川区内の教職員らによる全体会が行われました(写真2)。担当教諭による教育実践の報告と、講師である金沢工業大学の平 真由子准教授とNTTの渡邊淳司 本誌編集長から講評がありました。講師からは、併せて、実践例の紹介や、ウェルビーイング・コンピテンシーの育成を直接的にめざす「ターゲット型」と、従来の授業にウェルビーイングの視点を取り入れる「アレンジ型」の授業についての解説がありました(写真3)。その後、参加者間で授業の感想や今後の教育実践のアイデアなどを共有するワークが行われました。活発な議論や質疑があり、ウェルビーイングの学びに対する先生方の関心の高さが伝わってくる会となりました。
[※1]道徳、特別活動、総合的な学習の時間を統合・再構築した品川区の独自の教科。
写真1 「ウェルビーイングなハンドボール」をテーマに実施された8年生の体育科の授業。「わたしたちのウェルビーイングカード」に書かれた要因を軸に実現したい目標をiPadで入力し、共有しました。
写真2 公開授業後に実施された全体会の様子。品川学園の教職員に加え、品川区内のほかの学校の先生方も集まり、ウェルビーイングの学びについての活発な議論が行われました。
写真3 金沢工業大学の平 真由子准教授による、ウェルビーイングの学びに関する解説。公開授業について「ターゲット型」と「アレンジ型」の観点からの講評がありました。
