Home / ウェルビーイングの学びを支え、広げる3つの要素

ウェルビーイングの学びを
支え、広げる3つの要素

学びを一過性で終わらせず学校や地域に根付かせる仕組み

ウェルビーイングの学びを広げることは、すべての学校で同じ授業をすることではありません。共通の目標を持ちながら、それぞれの学校や地域が、自分たちに合った実践を生み出していくことだと言えます。そのためには、「どのような力を育てるのか」「どのように実践するのか」「誰が実践を担い、どう支えるのか」という3つの問いについて、学校全体、地域全体で共有して取り組むことが大切です。ここでは、それぞれの問いに対応する3つの要素を紹介します。

まず、「どのような力を育てるのか」に関して「共通概念」を持つことです。ウェルビーイングは幅広い概念だからこそ、教育として取り組む際には、何をめざすのかを明確にし、方向性をそろえる必要があります。その共通概念の一つが「ウェルビーイング・コンピテンシー」です。「多様な人々と共に、ウェルビーイングに生きるための実践的資質・能力」を育むという共通の目標を持つことで、教科や学年、学校が異なっても、それぞれの実践をつなげやすくなります。

次に、授業や学校生活の実践を支える「道具と型」です。例えば、「わたしたちのウェルビーイングカード」は、子どもたちが自分自身のウェルビーイングに意識を向け、対話や振り返りを行うための道具です。また、指導案や実践集は、ウェルビーイングの視点をさまざまな教科や活動に取り入れるための型となります。こうした道具や型があることで、それぞれの学校や子どもたちに合わせて実践を工夫しやすくなります。

そして、実践を担う教職員を支える「制度と場」です。個人の意欲や力量だけに依存せず、実践を継続・発展させていくためには、教職員の学びや交流を支える仕組みが必要です。研修を通してウェルビーイングの考え方や実践方法を学ぶ機会を設け、認定制度によってその専門性を認めます。さらに、実践者同士がコミュニティを通じて授業の工夫や悩み、成果を共有することで、互いに学び続ける関係が生まれます。

これまでNTTでは、「ウェルビーイング・コンピテンシー」の体系化や、「わたしたちのウェルビーイングカード」の開発、それらを活用した認定の仕組みづくりを進めてきました(図)。近年では、学校や自治体との連携も始まり、それぞれの教育方針や課題に応じて、ウェルビーイング・コンピテンシーやカードなどを活用した教職員向けの研修や認定が行われています。さらに、さまざまな教科や活動での実践事例も蓄積されてきました。こうした研究と実践を重ねる中で得られた知見は、それぞれの学校や地域に合ったウェルビーイングの学びを支え、広げていくための基盤となりつつあります。

図

図 ウェルビーイングの学びの持続性を支援する3つの要素と、それに関わるNTTの取り組み。NTTでは、各要素に対応する研究やツールの開発、認定プログラムの仕組みづくりを進め、学校や自治体での実践を重ねている。

Copyright © NTT